書くことは、呼吸をすること。
ー碧月はるーHaru Aotsuki
海のことば、空のいろ

【舞い踊る影と光に焦がれて】

金魚を見ると、夏が来たなぁと感じる。

幼い頃、両親に夏祭りの縁日に連れて行ってもらった。しかし、記憶は途中で途切れている。残っている記憶の片隅にあるのは、金魚すくいの網を持つ小さな手のひら。あれは、私の手のひらだったのだろうか。

途切れた記憶のピースは、おそらく楽しいものではない。すべてを取り戻す必要はないと思っている。ジグソーパズルではないのだから、欠けたピースがあってもいい。

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ABOUT ME
碧月はる
エッセイスト/ライター。PHPスペシャルにエッセイを寄稿。『DRESS』『BadCats Weekly』等連載多数。その他メディア、noteにてコラム、インタビュー記事、小説を執筆。書くことは呼吸をすること。海と珈琲と二人の息子を愛しています。