書くことは、呼吸をすること。
ー碧月はるーHaru Aotsuki
海のことば、空のいろ

【垂れ下がる糸の先で漂う】

暗いと怖くて、明るいと眩しい。幼児のような駄々をこねる私は、いつも恋人に愛想を尽かされる。

「眠るのが怖いの」

そう言えばすぐさま手をつないでくれるのは、せいぜい付き合いはじめから最初の数ヶ月が関の山だ。「大丈夫だよ」が「大丈夫だってば」に変わり、半年後には「面倒くせぇな」になる。まぁ、そんなものだ。

どんなに心血を注いでも変えられない現実に直面すると、人はそこから目を逸らす。もしくは、相手が抱える問題点を軽視することで、己の心を保とうとする。「変えられない」を「変える気がない」に自動変換し、相手の努力不足であると認識する。そのほうがきっと楽なのだろう。「何もできない自分」も、「変えられない現実」も、そのままを受け止めるのは、思いのほか難しいらしい。

ABOUT ME
碧月はる
エッセイスト/ライター。PHPスペシャルにエッセイを寄稿。『DRESS』『BadCats Weekly』等連載多数。その他メディア、noteにてコラム、インタビュー記事、小説を執筆。書くことは呼吸をすること。海と珈琲と二人の息子を愛しています。