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アダルトチルドレンからの再生

アダルトチルドレンのタイプ別行動パターン

アダルトチルドレンには大きく分けて二種類のタイプが存在します。

第一に、家族から日常的に身体的、性的、心理的暴力をふるわれることで、自己肯定感が全く得られない環境で育ったアダルトチルドレン。

第二に、家庭内に冷たい空気や不穏な空気が流れている場合や、家族間(特に夫婦間)に争いが絶えない環境だった為、本来親が果たすはずの調整役をやらざるを得ない状況で育ったアダルトチルドレン。

どちらも本人にとっては深刻な悩みに繋がる問題で、どちらの方が辛いとも楽とも判別されるものではありません。そして、共通しているのは『子どもが己の心を殺さなければ生きていけない』環境であるということです。

これは大まかな分類であり、更に掘り下げると五つのタイプに分けられます。それでは、詳しく見ていきましょう。

アダルトチルドレン(AC)家族英雄タイプ

学校の成績やスポーツ、習い事等で素晴らしい成績を上げることで、家族の外見を取り繕うタイプ。

自ら進んで頑張った結果、素晴らしい成果を上げた場合はこれには該当しません。あくまでも家族間の問題から目を反らし、『うちは何ら問題のない家族です』と示さなければいけない……という脅迫観念に囚われた状態で頑張り続けた場合のことを指します。

自分の親の価値観がどこに重きを置いているのかを見極め、どの作業に力を入れるのかを決めて必死にそれに取り組みます。勉強の場合、スポーツの場合、芸術の場合等様々です。中にはその全てに心血を注いできたアダルトチルドレンもいることでしょう。

アダルトチルドレン(AC)道化者タイプ

こちらはまさに名前の通り『道化』であることを装うことで、家族間の問題から目を背けることに必死になって生きてきたタイプのアダルトチルドレンです。

皆さんの周りにも、深刻な空気になった時に敢えてふざけたことをしたり言ったりして笑いを取ろうとしたり、常に明るく元気に振る舞っている人はいませんか?

明るく元気=本当に元気、とは限りません。それは大人にも子どもにも言えることです。しかも、家庭内の不穏な空気を明るくする為に道化役を買って出てきた子どもは、その目的を理解してもらえず罵倒されることも少なくありません。

『バカなんじゃないの?』

『空気読めないの?』

『うるさい!!』

お母さんとお父さんの喧嘩を止めたい。イライラしている親の機嫌を取りたい。そう思って必死に作り笑いを張り付けた子どもが、こんなふうに言われてしまったら。その時の心の痛みは、想像に難くないですよね。

アダルトチルドレン(AC)なだめ役タイプ

こちらは、家庭内のカウンセラー役を子どもが担っている場合のタイプになります。

誰しも悩みはありますし、いつも上機嫌ではいられません。しかし、常に問題を抱えていたりイライラしたりしている親の機嫌を取る為に、子どもがひたすらに愚痴を聞く、宥める、という役回りをさせられているというのは、どう考えても無理があります。

人にはそれぞれキャパシティというものがあり、抱えていられる問題の量は人によって違います。そして、そのキャパシティは年齢と共に成長していくものでもあります。

大学等できっちり心理学を学び大人になってから精神科医になったとしても、自らの精神のバランスを崩してしまうお医者さんは数多く存在します。その一例だけを考えても、日常的に家庭内のカウンセラー役を子どもにさせることがどれほどの負荷になっているのかがお分かり頂けるかと思います。

アダルトチルドレン(AC)スケープゴートタイプ

スケープゴートとは、生け贄、犠牲者という意味です。自己を問題児にすることで、家族の問題を表現しようとするタイプです。方法は非行に走る、不登校になる等様々です。

ここで誤解のないように説明しておきますが、非行に走ったり不登校になる子どもがみんなアダルトチルドレンなわけではありません。同級生からのいじめ、先生の無理解、HSCに対する同調圧力等、外的要因から不登校になったり、フラストレーションがたまり非行に走るケースも往々にしてあるのです。『問題児』という言葉も、子どもそのものに問題があるわけではなく、問題を表す児童、という解釈で読み取って頂ければと思います。

不登校一つ取っても、好きこのんで不登校になる子どもはいません。

『本当は学校に行きたい。でも、どうしても行けないんだ。』

フリースクールでボランティアをしていた時に、仲良くなった子どもがぽつりと話してくれた言葉です。この言葉が全てを表していると思います。

『家の中で困ったことが起きている。誰か気付いて!誰か助けて!』

そういうSOSのメッセージを、自らの心を痛めながら必死に発信している。それが、スケープゴートタイプの子どもたちなのです。

アダルトチルドレン(AC)ロストワンタイプ

ロストワン。聞き慣れない言葉かもしれませんね。書籍によっては、ロスト・チャイルドとも表記されています。

本来持ち合わせた豊かな感受性をひたすら押し隠し、自らの存在を打ち消すことで家庭内のバランスを保ったり、自分への関心を向けさせようとするタイプです。

『あの子は影が薄い』

『いるのかいないのか分からない』

周囲の人間にそう言われるタイプの人の中でも、敢えて積極的にそう見られるように必死に努力しているのが、このロストワンタイプになります。

本来は感受性が強く、一を聞いて十を知るタイプの子どもがなりやすいと言われています。本来表現したいはずの豊かな感受性を圧し殺す。それは、子どもにとって相当な苦痛です。

感情を抑圧されるような行動、言動を親からされ続けてきた場合、子どもは徐々に自分の心をひた隠すようになります。その方が安全に生きられると、本能的に察するのです。

泣けば怒られる。怒れば更に怒られる。否定すれば罵倒される。その繰り返しで、子どもは心を表に出すことは悪なのだ、という間違った固定概念を植え付けられるのです。

まとめ~アダルトチルドレンの心の痛み

いかがでしたか?

一口に『アダルトチルドレン』と言っても、様々なタイプがあることがお分かり頂けたかと思います。もちろん、タイプは数種類に分類されますが、人は一人一人違います。その人にはその人にしか分からない苦悩があり、その人にしかない経験を背負って生きているのです。

家庭は本来、子どもが心から甘えられる場所、安らげる場所であるべきです。それを親の都合で子どもに抱えきれない重圧を押し付け、子どもをストレスの捌け口にしたりバランスを取る為の調整役にしたりする。

親の側からすれば、そのやり方が楽に感じることは確かにあるでしょう。しかし、そのやり方を続けることで確実に子どもの心は蝕まれていきます。ズタズタに傷付き、悲鳴をあげています。

『うちの子は、本当に手がかからなくて反抗期もなくて良い子なの』

得意気にそう言っている親御さんの子どもの表情が、虚ろだったり強い怒りを内在していることはよくあります。そういう場合、私は心が非常に波立ちます。

今すぐ本音を叫んでいいんだよ!

そう言ってしまいたくなります。

あなたにとっての『良い子』とは、なんですか?

あなたにとっての『理想の子ども』とは、どういう子どもですか?

自ら生きたいと思って生きることができる。

そんな当たり前のことすら叶わない子どもが、これ以上一人として増えて欲しくない。その苦しみを抱えたまま大人になったアダルトチルドレンたちが、一日でも早く呪縛から解放されて欲しい。

心から、そう願います。